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アクション1
01 木の舟とともに暮らしています
長良川でおこなう漁業のパートナーは木造和船です。船材は全国でも珍しい木曽五木の高野槙(コウヤマキ)を使用しています。高野槙は秋篠宮家ご長男・悠仁様のお印の木であり日本の固有種です。

結の舟が停泊する船着場のすぐ前には、皇室献上鮎を獲るための専用区域「御料場(ごりょうば)」がひろがり毎夜、宮内庁式部職 鵜匠による鵜飼漁がおこなわれています。木の舟との暮らしは川の呼吸そのものです。雨が降れば舟に溜まった雨水を掻き出し、川の水位が増せば舟を水際に寄せ、水位が下がれば舟を岸から離し、台風が到来すれば朝まで舟に付きっきり。
このように、すべてが地球の都合で私たち川漁師のスケジュールは組まれていきます。ゆえに、暮らしにおける水との関わりかたはシンプルです。あらゆることを水に委ね、水の都合を優先させることで私たちは永続的に水から恵みをわけてもらっています。昨今、自分たちの都合で自然環境や食物あるいは生物までもコントロールしようと現代人はあらゆる技術を持ち出しますが、私たちはそれとは逆の発想で地球にアプローチしています。また皆さまの暮らしを守るための強固な堤防の内側に私たち川漁師の暮らしは存在しておりますので水の脅威とも日常的に向き合うことで危険から命を守る知恵も身に付けられます。
これら水との豊かな暮らしには土地を潤す川に加え、長良川水源の両白山地、さらに水上安全祈願など日本人が古くから大切にしてきた精神が欠かせません。日頃から地元総社 那加手力雄神社(岐阜県各務原市)に足を運び、漁期の節目には長瀧白山神社(岐阜県郡上市)金刀比羅宮(香川県琴平町)などへ参拝しております。故郷・岐阜でこの暮らしを続けてまいります。

アクション2
02 地球にやさしい冬期湛水でお米を手づくりしています
なお、天然アユの命の物語に学び、稲を多年草化させています
稲刈り後の田に水を張る冬期湛水。これにより渡り鳥たちを圃場に呼びこみ、微生物の働きを促しながら春にかけてゆっくりと土を柔らかくすることができます。結の舟では、圃場に重機を入れる田起こしや代搔きがありません。太陽や微生物の働きによって田は柔らかくなるので、そこに苗を1本1本、丁寧に間隔をあけて手で植えていきます。こうして実った穂は手刈り → 稲架掛け → 足踏み脱穀 → 唐箕による風選→ 籾摺りと作業が続きますが、ご近所の方々や3世代が集まり、いつも笑顔に包まれながら季節ごとに時間が流れていきます。なお、2年目からは稲刈り後に残した株から生える若芽の成長を見守ります。
つまり「田植え」がありません
これら機械や農薬を使用せず、施肥や過度な除草もしないお米づくりは圃場周辺に多様な自然環境を生みだすだけでなく、農業機械を用いることで発生する二酸化炭素や、慣行稲作で発生しがちなメタン(二酸化炭素の25倍〜50倍もの温室効果)、亜酸化窒素(二酸化炭素の300倍もの温室効果)の排出を限りなく抑えることができます。





▲2年目以降は古株から芽吹いた若芽の成長を見守ります。命が途切れない天然アユの物語から学んだお米づくりです。





圃場には複数匹のカヤネズミが棲んでいます
日本で一番小さなネズミといわれるカヤネズミは田畑の害獣ではありません。多様性に富んだ良好な水辺や草地環境の指標生物です。暮らしの中で、皆さまも出会うことがありましたらどうかそっと見守ってあげてください。
このような自然と対峙するお米づくりを通じて、生き物たちが連鎖する仕組みや水源への関心、そして恵みとなる産物への感謝の心を作業に関わる皆さまと共有しています。地域の神社や地元総社の祭儀(祈年祭・例大祭・新嘗祭)では神饌として鮎や鯉などをお供えしています。地域との繋がりを大切にしながら、この土地で暮らしを継続してまいります。

©️那加総社 手力雄神社
アクション3
03 長良川の上流でお醤油を手づくりしています
長良川に注ぐ支流・板取川の上流でお醤油を手づくりしています。作業の合間には、シュレーゲルアオガエルやモリアオガエルたちの卵塊に出逢えたり、アカハライモリたちの求愛行動に遭遇することもできます。手づくりのお醤油づくりに欠かせない作業が『天地返し』です。もろみの “ 天(上部)” と “ 地(下部)” を定期的に入れ替えることで熟成を進めていきます。



私たちのお醤油づくりでは、11月の仕込みで麹を揉んだ直後からおひさまの力をお借りします。それから1年かけて発酵を見守り再び吐息が白くなる頃にお醤油しぼりを実施いたします。この瞬間の1滴1滴に感動できるのは、この日まで1年間、積み上げてきた時間が丁寧だった証です。お醤油は、しぼりたてのまま火入れをおこなわない生醤油と、火入れをして澱(おり)を沈めたお醤油の2種類に分かれます。
天然川魚料理をお客様にご提供する「さくら町店」では天然鮎のお刺身や赤煮、鯉の煮物などでこちらのお醤油を使用いたします。なお、お醤油には防腐剤や保存料の添加がございません。生きているお醤油ですので季節によっては産膜酵母がみられます。しぼった後のお醤油粕にも微生物がいきています。粕漬けや、本部併設のポタジェガーデン等で利活用しています。
アクション4
04 ニホンミツバチやホタルたちと一緒に暮らしています
ゆえに 彼らたちが安心して暮らせる環境を考え実践していきます
長良川へと注ぐ、とある小さな支流の水源山麓に結の舟は1ヘクタールのフィールドを所有しています。そこは長閑な風景です。水源の山林から続く竹林のほか、古墳、神社、果樹、畑、田んぼ、水路などが連続して広がります。一方で、耕作放棄地の問題に加えて農薬や化学肥料ならびに除草剤等に依存した慣行農法も目立ちます。そんな場所で懸命に命を繋いでいる生き物たちが存在します。彼らに出会うたび、
「あなたたちが安心して暮らせるために、
おなじ場所で生きている私たち人間は何を心得るべきなんだろう」
と考えさせられます。それを考えて実践すると、意外にも一般的に害虫とされている者たちが実は益虫だったりすることに気付かされます。さらに、足元の雑草と敵対関係をやめて味方になることで、雑草から永遠に栄養を分けてもらえることも知りました。
そのような真理を見つけるため、日々の暮らしの中にニホンミツバチやホタル、カヤネズミたちを迎え彼らと一緒に日々の行動の答え合わせをしています。









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